訪問看護を知ったのは、確か私が20代の頃(1990年頃)脳神経外科病棟で働いていた時だったと思う。まだ制度化されていない時代に、看護の雑誌で見たような気がする。
そして、看護師が医師の指示で働くという大前提(保助看法)について、少し違和感を感じていた。
10年間の都立墨東病院での病棟勤務、7年間の看護教員を経て、看護の専門性を発揮できる「訪問看護」にようやくたどり着くことができた。
ビジネススクールで経営学を学んだ後、訪問看護ステーションを立ち上げるために会社を設立。2005年10月から2024年5月まで、なごみ訪問看護ステーションの管理者として、充実した日々を過ごしていた。一方で、看護師を定着させる事はなかなか難しかった。何度か危機的状況があったが、何とか乗り越えられた。
もうそろそろ還暦になるし‥でも、あと5年は続けようかなぁと思っている矢先に、急な人員不足となり、訪問看護ステーション開設の基準である2.5人を割ることとなり、やむなく閉鎖となった。看護師を管理することに少し嫌気もしていたので、成るようになったのかもしれない。

管理者をやる傍ら、訪問看護師の研修や、東京都訪問看護ステーション協会、江戸川区の訪問看護ステーション連絡会の運営にも携わっていたため、たくさんの管理者と話すことがあった。
その中で、中小規模の訪問看護ステーションの管理者は、常に人材に関する課題を抱えており、この課題を地域で解決したいと考えるようになった。
大規模な訪問看護ステーションも同じような問題を抱えているかもしれないが、江戸川区内は、まだまだ中小規模の事業所が多い。1名の看護師を雇うと、すぐに今度は新規依頼が必要となる。そうしなければ経営が成り立たない。
以上のような中小規模の訪問看護ステーションが抱える課題を改善し、訪問看護の利用者を増やしたいという思いから、このウェブサイトを立ち上げた。
今まで培った多くの方々とのつながりを大切にしつつ、ご意見も取り入れながら、江戸川区の訪問看護ステーションの運営に役立つウェブサイトとして育てていきたい。
2025年3月
有限会社ホームケア・ナース
葉山 香里

葉山 香里
Kaori Hayama
<職歴>
都立墨東病院の脳神経外科・内科(呼吸器・循環器・消化器・血液内科など)病棟に勤務(10年)
都立看護専門学校の専任教員として勤務(7年)
セコム訪問看護ステーション勤務(1年)
2005年7月15日 (有)ホームケア・ナース設立
2005年10月1日 なごみ訪問看護ステーションを開設 2024年5月末日で閉鎖
<学歴>
1986年(昭和61年) 都立広尾看護専門学校卒業後、放送大学に於いて学位取得
2005年8月 日本大学大学院グローバルビジネス研究科 ヘルス&ソーシャル・ケア・コースにてMBA(経営学修士)取得
2013年より認定看護管理者
<その他、担当した講義など>
2011-2021年 都立荏原看護専門学校「看護と経済」
2016-2022年 訪問看護認定看護師コース「訪問看護事業所経営管理」
2022-2024年 認定看護管理者セカンドレベル「訪問看護の実際」
その他、地域のケアマネージャーや薬剤師向けの在宅療養に関する講義
★東京都訪問看護ステーション協会広報委員、地区支部委員などの活動に10年以上携わった。